全国障害学生支援センター Nationwide Support Center for Students with Disabilities (NSCSD)
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団体概要
活動計画・報告
2021年度活動報告
2021(令和3)年度活動報告
「大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査」関連事業
2021年7月12日から12月4日まで「大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査2021」を実施し、381校から回答をいただきました。その結果を書籍『大学案内2023障害者版』としてまとめ、本年1月31日に発行しました。ご回答くださった大学の皆様にお礼申し上げます。
今回は精神障害の種別ごと(気分障害・不安障害等)の受験・在籍・卒業状況、精神障害の受験時の配慮の詳細(試験時間の延長や試験室の配慮、面接での配慮など)と、授業での支援詳細についての質問・選択肢を大幅に増やしました。また前回調査に引き続き、新型コロナウイルス感染状況でしたので、オンライン授業やレポート提出等の通常とは異なる形式の授業を実施したかどうか、またそこで実施された障害学生への配慮についても質問しました。調査結果の詳細な分析については、今後発行の情報誌やホームページに掲載する予定です。
相談・情報提供事業
今年度は進学・学内サポートを中心に計76件の相談が寄せられました。
障害別では肢体障害と発達障害の相談が多く、精神障害がこれに続きます。また依頼者別では、障害者本人からが最も多く、家族がこれに続いています。
内容では、大学選びや受験・入学後のサポートを中心とした大学進学に関することが、最も多いです。また、入学後に大学に働きかけたにもかかわらず、支援が受けられずに困って相談に来られる方も増えています。
初期相談では電話やメールでのお問い合わせが中心ですが、継続相談ではオンラインZoomでの相談が多くなっています。
2021年度 相談件数
合計 76件
障害別の状況
肢体障害 37
発達障害 17
精神障害 7
視覚障害 5
知的障害 4
その他の障害 3
内部障害 2
不明 1
対応事業別
相談事業 75
情報提供事業 1
相談内容別の状況
大学進学 50
学内サポート 7
高校進学 7
その他の進路 3
学外の生活 3
その他 6
相談依頼者
障害者本人 31
家族 28
本人・家族 11
大学以外の法人団体 3
教員(大学以外) 1
大学 1
その他 1
『情報誌・障害をもつ人々の現在』の発行
年4回発行しました。障害学生・卒業生の「先輩からのメッセージ」を毎号掲載したほか、大学で障害学生支援に携わったり研究されている専門の方に執筆いただきました。
2021年度の発行日と主な内容
112号 2021年9月20日発行
先輩からのメッセージ 「障害学生の語り」プロジェクトのこと 瀬戸山 陽子(肢体障害)
連載共にいきる 2021年度第1回障害をもつ学生交流会 あったらいいな、こんな学校!~あなたの思いを聞かせて
ください~ 雪 琢馬 (肢体障害)
113号 2021年12月10日発行
先輩からのメッセージ 私の学生時代の体験~てんかんという障害に関して~
木村 由美(視覚障害、肢体障害、てんかん)
大学における障害学生の受け入れの現状 ~2020調査より授業編~ 殿岡 翼・殿岡 栄子
ハワイ大学マノア校障害学研究センター:UCEDDとしての歴史と取り組み 高橋 桐子(ハワイ大学マノア校暫定ディレイクター)
114号 2022年2月15日発行
先輩からのメッセージ 誰もが学びやすいことこそインクルーシブ教育の原点 ~私の学校体験から~ 東 佳実
(肢体障害)
私立大学に対する公的補助制度を振り返る 福田 由紀子
インクルーシブ教育フォーラムを聞いての感想と私なりの考察 川尻 浩史(肢体障害)
115号 2022年3月15日発行
先輩からのメッセージ 「生きづらさ5冠王の体験談」から考える自分らしい生き方とは? 大橋 史信(知的障害・広汎性発達障害)
2021年度第2回『障害をもつ学生交流会』報告
精神障害・精神疾患を持つ学生への支援と合理的配慮 松田 康子(北海道大学教育学部研究院)
学生交流事業
障害学生ネットワークグループの加入者も増え、障害学生・当事者同士の情報交換の場として活用いただいています。
2020年8月より実施した「新型コロナウイルス感染症(COVID19)によって障害者が受ける影響に関するアンケート」の質問を一部改訂し、第二次として10月31日まで実施しました。
障害をもつ学生交流会をオンラインで2回開催しました。
2021年度第1回オンライン障害をもつ学生交流会
あったらいいな、こんな学校!
~あなたの思いを聞かせてください~
2021年4月29日(木) 14:00~16:00
参加者9名、協力者2名(通訳社1名、当センターボランティア1名)
2021年度第2回オンライン障害をもつ学生交流会
高校生分科会・大学生分科会
2022年2月19日(土) 14:00~16:00
参加者20名協力者3名(パソコン文字通訳者会ubiquitous)
啓発・広報事業
外務事業
昨年度と同様、センタースタッフが例年参加しているイベントの多くが中止となりました。そうした中で、大学のオンライン授業で講演したり、障害学生支援関連のイベントにオンラインで出席しました。
広報事業
公式Twitterを随時更新して、センターのイベント告知や書籍紹介はもちろん、障害者福祉や教育に関連するニュース関してスタッフのコメントを投稿しました。
緊急事態宣言下には新規ボランティアの受け入れが難しいこともありましたが、継続してきてくださるボランティアの方には、感染のリスクを考慮して、短時間で密を避けてお手伝いいただきました。
『大学案内2021障害者版』が好評につき完売しました。ありがとうございました。
情報誌と『大学案内2023障害者版』に広告協賛いただきました。ご協力本当にありがとうございました。また、会員の方を始め寄付もお寄せいただきました。ありがとうございました。
主な講演・広報出張先
【講演・会議出席】
6月30日「障害の社会モデルについて」ゲスト講師 (東京家政大学基礎ゼミナール)
11月8日 2021年度第2回合同ヒヤリング
「障害のある学生の修学支援に関する実態調査」において、毎年度の実態調査結果に加えた、聞き取り調査の実施 (独立行政法人日本学生支援機構)
11月11日 「障害者差別解消法と障害学生支援」(国士舘大学講演)
【参加】
11月10日 第48回国際福祉機器展HCR2021
11月13日 第21回 えにしの会
【掲載・報道】
11月1日 障害のある受験生向け”大学案内” (NHK総合 首都圏ネットワーク ちかさとコレクション!)
助成金単年度事業
進学相談会、障害をもつ学生交流会開催
この事業は相模原市社会福祉協議会ボランティアグループ等福祉活動助成を受けて以下の事業を実施しました。
・進学相談会(オンライン) 2021年5月29日
・第1回オンライン障害をもつ学生交流会あったらいいな、こんな学校! ~あなたの思いを聞かせてください~
2021年4月29日
・第2回オンライン障害をもつ学生交流会 高校生分科会・大学生分科会
2022年2月19日
イオン幸せの黄色いレシートキャンペーン
イオン相模原店のご協力により、毎月11日の「イオンデー」に来店したお客様のレシートを当センターの募金ボックスに入れていただくと、その合計額の1%分の金額がギフトカードとして寄付されます。今年度は事務所内の水回りに設置する食器ラックや文房具などを購入し、有効に使わせていただきました。
精神障害のある学生に対する大学での合理的配慮
「2020年度NHK歳末たすけあい配分金(社会福祉法人 神奈川県共同募金会)」の助成により、以下の事業を実施しました。
①「大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査2021」(2021年7月~12月実施)では、精神障害学生の詳細な受験・在籍状況に加えて、受験時の条件や受験時の配慮の詳細、さらに授業での支援について選択肢を大幅に拡大し、精神障害学生に関して受け入れ状況や合理的配慮について、詳細なデータを収集した。その結果を『大学案内2023障害者版』(2022年1月31日発行)および「大学案内障害者版 Web情報サービス」で公開した。
②精神障害のある学生当事者および大学の支援担当者に執筆いただき、その内容を機関誌『情報誌・障害をもつ人々の現在』で公開した。
その他
通常の業務として以下のことを行いました。いつもお手伝いくださるボランティアの皆様、ありがとうございます。
会員登録・更新手続き
情報誌作成・発送
大学受け入れ調査データベースプログラミング作業
調査要項発送作業
調査回答依頼の電話かけ作業
書籍発送
名簿入力
会計作業
ホームページ更新
サーバ管理(バックアップ等)