全国障害学生支援センター Nationwide Support Center for Students with Disabilities (NSCSD)
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団体概要
活動計画・報告
2018年度活動報告
2018(平成30)年度活動報告
「大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査」関連事業
2017年5月29日から実施した「大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査2017」(以下、2017調査)が終了し、247校から回答をいただきました。その結果を書籍『大学案内2019障害者版』としてまとめ、12月20日に発行しました。ご回答くださった大学の皆様にお礼申し上げます。
2016年4月1日より障害者差別解消法が施行され、すべての大学において「差別的取り扱いの禁止」が法的義務に、国公立大学では「合理的配慮の不提供の禁止」も法的義務になりました。そこで前回の2013調査(2012年10~12月実施)からの変更として、各障害別で「受験を認めるかどうか(=受験可否)」の質問で、選択肢の「いいえ(=受験不可)」を廃止しました。またそれに伴い、「受験を認めない理由(=受験不可理由)」の質問も廃止しました。そのほか、実際に学内で障害学生の支援を行っている、障害学生支援組織等の担当部署・窓口の有無や機能に関する質問、また障害学生支援に関する意思決定を行う機関(障害学生支援委員会)の有無や、障害学生と大学との間で提供する支援の内容の決定が困難な場合に、第三者的視点に立って調整を行う機関(紛争解決のための委員会)の有無に関する質問も追加しました。
相談・情報提供事業
今年度は進学・学内サポートを中心に計77件の相談が寄せられました。障害別では発達障害や精神障害の相談が多くなっています。また電話での相談が最も多いですが、来所相談も増えてきています。
2018年度 相談件数
合計 77件
障害別の状況
発達障害 30
精神障害 18
肢体障害 13
視覚障害 9
聴覚障害 3
内部障害 2
その他の障害 1
不明 1
対応事業別
相談事業 72
情報提供事業 4
その他 1
相談内容別の状況
大学進学 46
学内サポート 22
その他 6
高校進学 2
不明 1
相談依頼者
障害者本人 32
家族 19
本人・家族 15
教員(大学以外) 5
その他 4
大学以外の法人団体 2
『情報誌・障害をもつ人々の現在』の発行
記念すべき100号を含め、年4回発行しました。「先輩からのメッセージ」、「連載共にいきる」を毎号掲載し、また各号で障害学生支援関連の情報を掲載しました。
2018年度の発行日と主な内容
100号 2018年7月25日
先輩からのメッセージ 自分を知る 他人と繋がる ~小松浩さんインタビュー~
祝100号発行記念 殿岡翼さんインタビュー~
共にいきる シリーズ「障害者と防災」
コラム 橋本夢道の「自由俳句」
101号 2018年10月10日
先輩からのメッセージ 粘り強く前向きに ~なりたい自分をイメージしよう~
台湾とアメリカの盲ろう者(大学経験者)との出会い
102号 2019年1月20日
先輩からのメッセージ 大学生活を振り返って ~自ら一歩を踏み出す力~
先輩からのメッセージ 大学は今までの延長戦
大阪大学の障害学生支援 と手話通訳支援をめぐる 全国的課題
103号 2019年3月28日
先輩からのメッセージ 私の社会福祉士現場実習 出会いから学んだこと
学生交流事業
センターの公式フェイスブックページを通して、障害学生関連の情報をお伝えしています。また障害学生ネットワークグループの加入者も増え、障害学生・当事者同士の情報交換の場として活用いただいています。
9月29日のミニ交流会では7名が参加、受験や大学・大学院での学内サポートについて体験談を語り合いました。今回初めてスカイプを使って遠方からの参加もあり、充実した会となりました。
啓発・広報事業
外務事業
大学で、教員研修や学生への講義などで講演しました。また障害学生支援関連の各種イベントに参加しました。
広報事業
障害者関連のイベントに参加して障害学生支援の現状について話したり、寄付・協賛を呼びかけたりしました。
主な講演・広報出張先
【講演・会議出席】
4月24日 第1回「24時間介護をつけて大学生活から社会人生活へ」研究会
4月29日 東京インクルーシブ教育プロジェクト
6月14日 DPI東京行動委員会
6月28~30日 AHEAD JAPAN (全国高等教育障害学生支援協議会) 第4回大会
7月8日 東京インクルーシブ教育プロジェクト
8月27日地域科学研究会・高等教育情報センター主催セミナー 演題「障害者差別解消法と大学での障害学生支援 ~大学エグゼクティブが知っておくべき障害学生支援とは何か?~」
9月15日 東京大学プラットフォーム事業 SIGサミット
10月10日 「24時間介護をつけて大学生活から社会人生活へ」研究会
10月18日 国士舘大学バリアフリー社会論講義「障害者差別解消法と大学での障害学生支援」
10月19日 女子栄養大学講義 演題 「学校は辛いよ!~子どものSOSを聞こう~」
3月23日 「障害学生の語り」プロジェクト・アドバイザリー委員会
【参加】
4月21日 「ことしもまた、新たなえにしを結ぶ会'18!!」
7月8日 ワークショップ「高度専門領域における情報保障支援を考える―聴覚障害のある先輩からのメッセージ―」 (三菱財団助成研究事業「聴覚障害当事者を対象とした高度専門領域における支援者養成マネジメントプログラムの開発」)
8月9日 EducationUSAセミナー「身体障がいのある方のアメリカ留学・研修の可能性 」
9月28日PHED東京大学障害と高等教育に関するプラットフォーム形成事業 入試のIT配慮シンポジウム「障害のある受験者のための入試配慮充実を目指して」
10月12日 HCR国際福祉機器展
10月28日 PEPNet-Japan第14回シンポジウム
11月2日 PHED東京大学障害と高等教育に関するプラットフォーム形成事業 ウェビナー「障害学生支援とテクニカルスタンダード」
11月3日 サイトワールド2018
【掲載・報道】
6月21日 朝日新聞 コラム『ひと』 「障害者版大学案内を発行する殿岡翼さん」
12月25日 『福祉労働161号』 「分離と交流の狭間で生ずる交流のぎこちなさ ~クラスにいる障害者から共に学ぶ友人へ」 川合 千那未
2月26日 毎日新聞夕刊 「障害者に受験情報誌」
3月16日 TBSラジオ 人権TODAY 「大学進学を目指す障害者のための受験案内誌」
助成金単年度事業
<相模原市・町田市地域交流会>
この事業は相模原市社会福祉協議会ボランティアグループ等福祉活動助成を受けて実施しました。大学で学んだ障害学生の当事者や支援に携わる方を招いて、学びについて考える年に1度のイベントです。本年度は3月1日(金)に、相模原市立あじさい会館にて「キャンパスライフ座談会」として、交流形式で開催しました。センタースタッフ・参加者がそれぞれ、自分の大学受験や学生生活についての体験を語り、それに対して質問や意見交換を行いました。休憩時間にはカードマジックも披露されるなど、楽しい会となりました。
2018年度相模原市・町田市地域交流会 プログラム
2019年3月1日
相模原市立あじさい会館 3F 研修室
キャンパスライフ座談会
13:30開場
14:00開始
14:00-14:05 開会挨拶:雪 琢馬
14:05-14:15 支援センター活動説明、スタッフ紹介:殿岡 栄子
14:15-14:45 「入試・学内サポートについて」(司会:宮地 めぐみ)
14:45-15:05 休憩・カードマジック:小松 浩
15:05-15:35 「生活・アルバイト・友達について」(司会:瀬戸山 陽子)
15:35-16:15 「フリートーク・参加者の方から話題提供」(司会:川合 千那未)
16:15-16:20 閉会挨拶:殿岡 翼
16:20 アンケート記入
16:30 終了
後援:(特非)自立生活企画 東京インクルーシブ教育プロジェクト
イオン幸せの黄色いレシートキャンペーン
イオン相模原店のご協力により、毎月11日の「イオンデー」に来店したお客様のレシートを当センターの募金ボックスに入れていただくと、その合計額の1%の金額分の商品が寄付となります。当センタースタッフも、毎月11に店頭で呼びかけを行いました。今年度は事務所で使用する電気ポットやコーヒーメーカー、文房具をご寄付いただき、有効に使わせていただきました。
<大学等における学内サポートに関する合理的配慮状況分析>
「2017年度NHK歳末たすけあい配分金(社会福祉法人 神奈川県共同募金会)」の助成により「大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査2017」を実施、全国の大学の授業での合理的配慮に関するデータを収集し、『大学案内2019障害者版』としてまとめました。また、障害学生支援を実施する大学での合理的配慮の事例を機関紙に掲載しました。
その他
通常の業務として以下のことを行いました。いつもお手伝いくださるボランティアの皆様、ありがとうございます。
会員登録・更新手続き
情報誌(「テキスト・点字版含む)作成・発送
大学調査データベースプログラミング作業
大学調査回答依頼の電話かけ作業
名簿入力
会計作業
サーバ管理(バックアップ等)