全国障害学生支援センター Nationwide Support Center for Students with Disabilities (NSCSD)
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団体概要
活動計画・報告
2017年度活動報告
2017(平成29)年度活動報告
「大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査」関連事業
2017年5月29日から「大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査2017」を実施しました。2016年4月1日より障害者差別解消法が施行され、すべての大学において「差別的取り扱いの禁止」が法的義務に、国公立大学では「合理的配慮の不提供の禁止」も法的義務になりました 。そこで前回の2013調査(2012年10月~12月実施)からの変更として、各障害別で受験を認めるかどうか(=受験可否)の質問で、選択し「いいえ」(=受験不可)を廃止しました。またそれに伴い、受験を認めない理由(=受験不可理由)の質問も廃止しました。
今回の調査の回答期限は2018年3月30日でしたが、質問項目の公開に時間がかかり、回答に十分な時間がとれなかったために、締切日以降も入力を継続いただいている大学が多くありました。そこで6月30日まで回答期限を延長しました。
相談・情報提供事業
これまでセンターの活動時間外については、予約相談がある時のみ土曜日の午後に対応していました。今年度からは、センターの活動日以外でもいつでも相談を受けられるよう、スタッフ直通の相談専用ダイヤルを設けました。内容別では、進学・学内サポートを中心に多くの相談が寄せられました。障害別では発達障害や精神障害の相談が多くなっています。
なお相談集計について、前年度までは1利用者からの相談を1件としてカウントしてきました。しかし継続相談が増えてきたこと、同じ利用者からでも相談の内容が多岐にわたり複雑になってきたことなどを考慮し、原則として1日あたりの1利用者の相談を1件として記録し集計することになりました。
2017年度 相談件数
合計 137件
障害別の状況
精神障害 60
肢体障害 35
発達障害 13
視覚障害 11
その他の障害 10
障害全般 3
聴覚障害 3
不明 1
知的障害 1
対応事業別
相談事業 130
情報提供事業 7
相談内容別の状況
学内サポート 65
大学進学 51
その他 11
その他の進路 8
高校進学 2
相談依頼者
本人・家族 48
障害者本人 38
大学 23
家族 12
教員(大学以外) 7
大学以外の法人団体 6
その他 1
一般学生 1
不明 1
『情報誌・障害をもつ人々の現在』の発行
大学調査実施業務に忙殺され、情報誌の発行スケジュールが大幅に遅れてしまいましたが、なんとか年4回発行することができました。「先輩からのメッセージ」、「連載共にいきる」を毎号掲載、また各号で障害学生支援関連の情報を掲載しました。
2017年度の発行日と協賛企業
96号 2017年7月25日
先輩からのメッセージ 「繋がり」のキャンパスライフ、障害のある受験者への配慮の今
97号 2018年1月31日
先輩からのメッセージ 大学生活の持つ意味、学生生活Q&A
協賛:国立職業リハビリセンター 国立吉備高原職業リハビリテーションセンター
98号 2018年3月3日
先輩からのメッセージ 私の歩んできた足あと、通学・学内介助に対する新規補助事業が開始されます
99号 2018年3月30日
先輩からのメッセージ 私の生きる道、2017年度相模原市・町田市地域交流会 開催しました
協賛:錦城護謨株式会社
ご協賛いただいた企業の皆様、ありがとうございました。
学生交流事業
センターの公式フェイスブックページを通して、障害学生関連の情報をお伝えしています。また障害学生ネットワークグループの加入者も増え、障害学生・当事者同士の情報交換の場として活用いただいています。
啓発・広報事業
外務事業
DPI日本会議常任委員、およびDPI東京行動実行委員会役員として、障害者の教育施策に関する最新の情報をセンターの活動に生かしてきました。また大学で教員研修や学生への講義などで講演しました。
広報事業
障害者関連のイベントに参加して障害学生支援の現状について話したり、寄付・協賛を呼びかけたりしました。
主な講演・広報出張先
【講演・会議出席】
4月9日 DPI日本会議常任委員会
4月17日 厚生労働省平成29年度障害者総合福祉推進事業第1回「大学等に通学する重度障害者に対する支援体制構築の体系化」検討委員会
4月20日 DPI東京行動委員会事務局会議
5月11日 障害のある子どもの合理的配慮を考える集い ~保護者の学校つきそいを中心に~
6月29日 DPI東京行動委員会事務局会議
7月6日 中央大学文学部キャリアデザイン(1)講演 演題:職場における共生 ~大学での障害学生の就職支援~
8月12、13日 DPI日本会議常任委員会
8月31日 DPI東京行動委員会 事務局会議
9月21日 DPI東京行動委員会 事務局会議
10月13日 女子栄養大学講義 演題 「学校は辛いよ!~子どものSOSを聞こう~」①
10月15日 DPI東京総会・シンポジウム
10月20日 女子栄養大学講義
演題:「学校は辛いよ!~子どものSOSを聞こう~」②
10月21日、22日 DPI日本会議常任委員会
10月26日 淑徳大学 教職員研修 演題:障害者差別解消法と大学での障害学生支援
11月9日 国士舘大学 バリアフリー社会論 講義 「障害者差別解消法と大学での障害学生支援」
11月16日 厚生労働省平成29年度障害者総合福祉推進事業第2回「大学等に通学する重度障害者に対する支援体制構築の体系化」検討委員会
12月8日 講演 演題 「インクルーシブな(誰のことも排除しない)教室から地域へ」~障害女性としての経験から~ (With You さいたま)
12月14日 DPI東京行動委員会事務局会議
12月16日 DPI日本会議常任委員会
2018年1月23日 厚生労働省平成29年度障害者総合福祉推進事業 第3回「大学等に通学する重度障害者に対する支援体制構築の体系化」検討委員会
1月25日 DPI東京行動委員会事務局会議
1月29日 東洋大学教職員研修
演題 大学に求められる合理的配慮のいま ~障害学生支援と障害者差別解消法~
2月27日 平成29年度障害者総合福祉推進事業 第4回「大学等に通学する重度障害者に対する支援体制構築の体系化」検討委員会
2月24、25日 DPI日本会議常任委員会
3月15日 DPI東京行動委員会事務局会議
【参加】
2017年8月6日 伊藤 幸洋さん個展
9月28日 H.C.R.国際福祉機器展
9月16日 東京インクルーシブ教育プロジェクト
11月18日 東京インクルーシブ教育プロジェクト
12月10日 東京インクルーシブ教育プロジェクト
2018年1月6日 東京インクルーシブ教育プロジェクト
2月10日 東京インクルーシブ教育プロジェクト 総会
2月18日 学術手話通訳に対応した通訳者の養成の事業シンポジウム (群馬大学)
2月22日 第2回DPIインクルーシブ教育推進フォーラム 「質の高いインクルーシブ教育」とは何か
2月22、23日 2017年度DPI日本会議教育合宿
3月24日 東京インクルーシブ教育プロジェクト
【掲載・報道】
8月4日 平成29年度優秀映像教材選奨・教育映像祭 優秀作品賞 DVD 市民生活向 障害者は困っています!−合理的配慮のポイント①−(肢体不自由、視覚障害、聴覚障害)(DVD/20分) (株)映学社
助成金単年度事業
<相模原市・町田市地域交流会>
この事業は相模原市社会福祉協議会ボランティアグループ等福祉活動助成を受けて実施しました。大学で学んだ障害学生の当事者や支援に携わる方を招いて、学びについて考える年に1度のイベントです。本年度は3月10日(土)に、相模原市立あじさい会館にて「道徳と障害者像を考える」をテーマに、二人の講師を招いて開催しました。講演終了後の交流会では、講師の方、参加者、ボランティアやセンタースタッフも交え、和やかな雰囲気ながらも活発に意見交換されました。道徳の教科化について未だ広く知られていないことや「倫理」や「モラル」とも称される道徳の授業に評価がつけられることへの疑問、弱者としての「障害者像」に対する実生活での当事者の思いなどが語られました。
2017年度相模原市・町田市地域交流会 プログラム
2018年3月10日
相模原市立あじさい会館 3F 研修室
道徳と障害者像を考える
13:30 開場
14:00 開会挨拶:雪 琢馬(全国障害学生支援センター スタッフ)
14:05 配布資料等説明 司会:川合 千那未(全国障害学生支援センター スタッフ)
14:10~14:55 講演①
演題:道徳の教科化と障害者 ―教科書のなかの障害者像―
講師:池田 賢市氏(中央大学教授)
14:55~15:40 講演②
演題:障害児のインクルージョンへ ―私の経験から―
講師:石川 愛子氏
15:40~15:50 休憩(10分)
15:50~16:25 質疑応答・交流
16:25~16:30 閉会挨拶:殿岡 翼(全国障害学生支援センター 代表)
後援:特定非営利活動法人 自立生活企画、東京インクルーシブ教育プロジェクト、一歩の会、相模原市社会福祉協議会
イオン幸せの黄色いレシートキャンペーン
イオン相模原店のご協力により、毎月11日の「イオンデー」に来店したお客様のレシートを当センターの募金ボックスに入れていただくと、その合計額の1%の金額分の商品が寄付となります。今年度は事務所で使用するオフィスチェアや収納ボックス、事務用品などをご寄付いただき、有効に使わせていただきました。
<障害をもつ学生のための人的リソースに関するデータベース整備事業>
「2016年度NHK歳末たすけあい配分金(社会福祉法人 神奈川県共同募金会)」の助成により、10年以上使用してきたルーターを買い換える等、センター内のネットワーク環境を新たに整備しました。また、障害学生支援の多彩な情報収集と、他団体との連携構築のために「障害学生支援団体」のサイトをリニューアルしました。
(参考:障害学生支援団体
http://www.nscsd.jp/Information/ShienDantai/
)
その他
通常の業務として以下のことを行いました。いつもお手伝いくださるボランティアの皆様、ありがとうございます。
会員登録・更新手続き
情報誌(「テキスト・点字版含む)作成・発送
大学調査データベースプログラミング作業
大学調査回答依頼の電話かけ作業
名簿入力
会計作業
サーバ管理(バックアップ等)