全国障害学生支援センター Nationwide Support Center for Students with Disabilities (NSCSD)
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団体概要
活動計画・報告
2015年度活動報告
2015(平成27)年度活動報告
~昨年度はこんな活動をしてきました!~
「大学における障害学生の受け入れ状況に関する調査」関連事業
DPI日本会議と共同して「障害者差別解消法 公立学校における職員対応要領整備状況調査」を実施しました。公立学校では「障害を理由とする不当な差別的取り扱いの禁止」「合理的配慮の不提供の禁止」が共に法的義務となるものの、「地方公共団体等職員対応要領」の作成が努力義務のため法律上は、合理的配慮の提供義務があるにも関わらず対応要領が存在しないという事態が起こる可能性があります。その結果、公立学校では通常学級を含めて障害をもつ児童・生徒・学生への合理的配慮の提供が基準となる「対応要領」なしに行われる、あるいは法施行以前と変わらず合理的配慮がなされない懸念が残っています。こうした事態を防ぐため、その実態を明らかにするのが本調査の目的です。8月10日に都道府県・政令市の教育委員会、8月24日に中核市・特例市・東京23区の教育委員会と国公立大学に対する調査を開始しました。この調査は現在も実施中です。
2014年度に実施した「地域生活支援事業における通学等状況調査」の各自治体からの回答をウェブ上で公開しました。
相談・情報提供事業
障害別でみると、肢体障害・視覚障害が最も多くなっています。また前年度から比べて、知的障害の学生からの相談が増えています。内容別では現役の高校生だけでなく、社会人になってからもう一度勉強したいと望んで大学進学を目指す人も増えています。
内容別では大学進学や学内でのサポートに関する相談が多いのは例年通りの傾向ですが、高校進学や就職など、幅が出てきているのが今年度の特徴です。
相談事業利用者数 合計71件
障害別の状況
肢体障害 24
視覚障害 21
精神障害 5
知的障害 5
その他の障害 5
障害全般 4
聴覚障害 4
発達障害 2
不明 2
対応事業別
相談事業 67
その他 3
協力依頼 1
相談内容別の状況
大学進学 36
学内サポート 13
その他 11
就職 3
学内の生活 3
高校進学 2
その他の進路 2
不明 1
相談依頼者
障害者本人 34
家族 19
大学以外の法人団体 8
その他 4
本人・家族 3
教員(大学以外) 2
大学 1
『情報誌・障害をもつ人々の現在』の発行
例年通り年4回発行し、同内容のテキスト版・点字版も作成しました。「先輩からのメッセージ」で障害学生の方の体験談を毎号掲載、また障害当事者の方の連載「ハルヒコさんの気分は上々」も好評です。その他、書籍紹介や大学で支援する教員の方からの記事等掲載しました。
2015年度の発行日と主な内容
88号 2015年8月1日
先輩からのメッセージ キャンパスではぐくんだ友人たちとの絆
支援センターの動き
89号 2015年11月10日
先輩からのメッセージ 健常者との共生をめざして ~自分なりの目標を設定しよう~
新たなる世界へ~大学進学と自立生活~
学びの環境を豊かにするデジタル教材の可能性
90号 2016年3月10日
先輩からのメッセージ 波乱万丈な学校生活
読み書きに困難のある児童・生徒向けの支援アプリ「タッチ&リード」
障害者差別解消法が施行されます
91号 2016年3月30日
先輩からのメッセージ 私の学生生活~先天盲ろうの大学生として~
相模原市・町田市地域交流会2015を開催しました
学生交流事業
・昨年9月に開設したセンターの公式フェイスブックページを通して、障害学生関連の情報をお伝えしています。また障害学生ネットワークグループの加入者も増え、障害学生・当事者同士の情報交換の場として活用いただいています。さらに顔の見える交流の場としてミニ交流会を行い、普段なかなか話せないことを率直に相談しあったり、友達や家族も誘って外に出たりと、楽しく盛り上がっています。
2015年度ミニ交流会 実施スケジュール
1回目 7月4日 町田市立コメット会館
内容:普段の生活で感じている自分の障害について、他人とのかかわり方についてなどを語り合った。
2回目 8月13日 横浜ラポール(障害者スポーツセンター)、新横浜駅ビルレストラン
内容:ボーリング大会とお食事会
3回目 9月5日 当センター事務所
内容:大学でのボランティアや介助者の確保はどうしたらよいか、教材の点訳や音訳についてなどを話し合った。
4回目 10月31日 ルーテル学院大学キャンパス
内容:学園祭「愛祭」を見学。点訳サークルとLSS(ノートテイクサークル)の展示会場で障害学生の方と交流、その後模擬店などを回って楽しんだ。
啓発・広報事業
外務事業
年を通じてDPI日本会議常任委員として活動し、障害者の教育施策に関する最新の情報を活動に生かしてきました。また、雑誌DPI編集委員として編集委員会に参加しました。さらに「障害のある子どもの親の学校つきそいの強制をなくそう!キャンペーン」の実行委員として活動に協力しました。
広報事業
全国の特別支援学校、高等学校に書籍『大学案内2014障害者版』とセンターの活動について広報しました。また、障害者関連のイベントや学会などに参加して障害学生支援の現状について話したり、情報交換を行いました。
主な講演・広報出張先
【講演・会議出席】
4月13日 「北関東CILインクルーシブ教育学習会」講演
5月30日 DPI日本会議総会出席
5月31日 DPI日本会議全国集会教育分科会 主催及びパネラーとして登壇
10月10日 神奈川県教育委員会インクルーシブ教育フォーラム出席
10月16日 国立大学協会 教育・研究委員会及び経営委員会 障害者差別解消法の実施に関するWG(第3回)(ヒヤリング)に出席し、障害を理由とする差別の解消の推進に関する教職員対応要領雛形案に対する意見を述べる。
11月8日 障害学会シンポジウム「(発達)障害学生支援の現場と障害学との対話」にてコメンテーターとして登壇
11月13日 北海道大学 障害者差別解消法の対応要領ヒヤリングに協力
12月26日 富山大学第3回障害学生対応検討専門部会に出席し、富山大学障害を理由とする差別の解消の推進に関する教職員対応要領案に対する意見を述べる。
1月21日 京都大学における障害を理由とする差別の解消の推進に関する対応要領に関する指導・助言(当センター事務所に京都大学村田さん訪問)
3月3日 第16回 関西障害学生支援担当者懇談会(KSSK)出席
【訪問】
1月13日 綾瀬西高校
【参加】
6~7月 「障害者差別解消法の実施に関する調査研究協力者会議傍聴(全4回)」
8月1日 「神奈川県教育委員会 インクルーシブ教育推進フォーラム」
8月5日 「DO-IT一般公開シンポジウム」
10月12日 第12回ゴールドコンサート(日本バリアフリー協会)招待
12月13日 子どもの貧困・いじめ・差別解消法から高校入試を考える
2月6日 実践研究フォーラム&JDEC
助成金単年度事業
<相模原市・町田市地域交流会2015>
※この事業は相模原市社会福祉協議会ボランティアグループ等福祉活動助成を受けて実施しました。
大学で学んだ障害学生の当事者や支援に携わる方を招いて、学びについて考える年に1度のイベントです。今回は2月12日(金)に相模原市市立あじさい会館にて、今年4月から施行される障害者差別解消法への理解を深め、学校、地域生活、さらには就労の場で活用していこうというテーマで開催しました。
約30名が参加し、頷いたり、時折メモを取るなど、とても熱心な様子でした。その後の交流会では、参加された方々から講師の方々へたくさんの質問や疑問が寄せられました。参加者のなかには自らの体験をお話くださる方も多く、それぞれの思いに耳を傾けていました。
全国障害学生支援センター 相模原市・町田市 地域交流会2014
テーマ:障害者差別解消法を活かした学びの場
日時:2016年2月12日(金) 13時50分開始 16時30分終了
講師:木村 志義 (一般社団法人ペガサス代表理事)
横山 晃久(NPO 法人HANDS 世田谷 代表)
殿岡 翼(全国障害学生支援センター 代表)
司会:河合 千那未(全国障害学生支援センター スタッフ)
情報保障:パソコン文字通訳者会ubiquitous(ユビキタス)
会場:相模原市立あじさい会館 6F第1・第2展示室
主催:全国障害学生支援センター
共催:一般社団法人ペガサス・NPO法人HANDS世田谷
後援:DPI日本会議 神奈川県教育委員会 相模原市教育委員会 相模原市社会福祉協議会
<イオン幸せの黄色いレシートキャンペーン>
イオン相模原店のご協力により、毎月11日の「イオンデー」に来店したお客様のレシートを当センターの募金ボックスに入れていただくと、その合計額の1%の金額分の商品が寄付となります。今年度もコピー用紙・バックアップ用のハードディスク・地域交流会で使う備品などご寄付いただき、有効に使わせていただきました。
その他
通常の業務として以下のことを行いました。いつもお手伝いくださるボランティアの皆様、ありがとうございます。
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情報誌(「テキスト・点字版含む)作成・発送
書籍受注・発送
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会計作業
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サーバ管理(バックアップ等)