情報誌エッセイ:徒然なるままに 第2回:飛行機イベントへ参加しようと思った時のこと

瀬戸山陽子


 みなさま、こんにちは。全国障害学生支援センターの情報誌を見に来てくださってありがとうございます。情報誌担当の瀬戸山です。このエッセイは情報誌のオンライン化を機に、私が日々取り組んでいることや感じていることを書くことになったものです。第2回目は、飛行機に関することを取り上げてみます。

 私は幼い頃から飛行機が大好きです。日常的に乗る回数は多くないですが、だからこその特別感があり、飛行機の様々な機種の違いにも興味があります。学生の頃は、ただ飛行機を見るために飛行場へ行くという趣味もありました。

 電車と同じく飛行機が好きな人は多くいて、いまは航空会社も様々なイベントを開催しています。長期休暇の時期ということもあって、メインのターゲットはお子さんかもしれないですが、先日ある航空会社主催のイベントが目に留まりました。それは飛行場ツアーだけでなく、普段は近づくことができない飛行機の格納庫に実際に入って、エンジンや翼の細部を見ることができるというものでした。ちょうどそのイベント開催日は都合がつかず、最初から参加できないことは分かっていたのですが、それでも、飛行機の機体が好きな私にとってはとても魅力的なイベントで、詳細な情報を見ていきました。

 飛行場ツアーでは、お客さんとして通るルートだけではなく、荷物が通るルートや、パイロットやCAの方など乗員の方々が通る裏道も、知ることができるようでした。また大きなエンジンや翼、安全に着陸するための車輪の仕組みなども学べる様子。実際に参加できないと分かっていながらも、ワクワクしながらそのイベントの詳細情報を読んでいきました。そして最後に出てきたのが、「参加条件」。年齢制限もありましたが、そこに書かれていたのが「安全上の理由のため、歩行に障害のある方、耳が聞こえない方はお申込みできません。」という説明書きでした。私自身は歩行障害があり、移動には杖を使っています。この説明書きをそのまま受け取れば、私は申込みができないようでした。

 飛行機の格納庫にまで入らせてくれるのだから、もしかしたら「はしご」を使って上り下りしたり、不安定な足場を歩くこともあるのかもしれません。訓練を受けていない一般の人向けのイベントなので危ないことを行うとは思えませんが、それでも、さまざまな状況を考えると航空会社の説明は理解できなくもないことです。でも例えば歩行に障害のある人が参加した場合、進むのが難しい場所だけ見学にするとか、誰か介助者と一緒に参加するとか、そういう方策を考えることで受け入れてもらうことは難しいことでしょうか。もうひとつ、「耳が聞こえない方」という説明についても、様々な指示を音声で伝えるのでこういった条件を付けているのかもしれません。でもそこに手話通訳の方が一緒にいたら?音声認識アプリなどが使えたら?音がうるさいと思われる格納庫は、むしろ視覚でコミュニケーションを取れたほうがスムーズかもしれません。

 この条件の理由を航空会社に問い合わせて伺ったわけではないので、これらの対策についても私の想像にすぎません。でも自分自身が最初から申し込みできない状況には、ただ純粋に、「残念だな」という思いになりました。ただの趣味なら我慢せよという意見もあるかもしれませんが、飛行機が好きなので飛行機を近くで見てみたいという、ただそれだけです。でも障害があるとこうやって門前払いになってしまうことが、実際の社会では多くあるのかもしれません。ではどうしたら良いか。

 次回ちゃんと自分自身が参加できる日にこのイベントがあって、そこにも参加条件が書かれていたら、まずはどうしてそういった参加条件が必要なのか、何か対策を立てることで参加申込が可能にならないか、航空会社の方へ伺ってみようと思っています。そしてそれとは関係なく、また飛行場へ飛行機を見に行きます。